同じ父なのに・・8歳年下の妹と、父の思い出を話した。(父はまだ生きています、念のため) 私達は三人姉妹で、私は長女であるが、私には幼い頃の父の思い出があまりない。 私の記憶している父はいつも仕事で忙しそうで、 父に可愛がってもらった記憶がないのだ。 それなのに、妹は父に抱っこされていた思い出や、 父について歩いた思い出があると言う。 なのに、私には父との会話の思い出すらない。 この差って、いったい何なのだ?! まず第一に、私と妹の性格の違いがある。 私は無口で、とてもおとなしい子だったと言う。 それに比べて、私の記憶している妹は、とても人懐っこくて甘えん坊だった。 そして生まれた順番の違い。 私は長女で、4歳で下の妹、8歳で末の妹が産まれた。 下の妹が生まれる頃から、私は祖母と寝起きしていたようだ。 下の二人の妹は、ずっと両親の部屋で寝ていて、 幼い私はそれが少し羨ましかった記憶がある。 私が両親に上手に甘えることができなかったのは、 そんなことが背景にあるのかもしれない。 妹の記憶にある父は、とても優しかったという。 でも、私の記憶にある父はとっつきづらくて、 父の前に出るととても緊張した。 ・・同じ父親なのに・・である。 私が父と親しく話せるようになったのは、実は結婚してからである。 私の息子が生まれた時、父の喜びようには本当に驚いた。 私達が女ばかりであることへの愚痴は聞いたことはないが、 父はやはり男の子がほしかったのだろうと思ったものだ。 私達にできなかったことを、父は色々と息子達にしてくれたと思う。 我が子を可愛がってくれる父の姿に私はとても感謝したし、 息子達もおじいちゃんが大好きだった。 また、仕事を続けている私に対しても、 心の底では応援してくれているのがよくわかって、それも感謝していた。 (母は、「子どもを預けて仕事をするなんて・・」などと、 私の生き方を必ずしも認めてはくれなかった) だから、私の父の思い出は、大人になってからのことが多い。 それに比べて、妹は子ども時代の思い出は多いようだが、 結婚して遠方に引っ越したため、 大人になってからの思い出は私ほどには多くない。 と、こう書いてみると、妹と私の「父の思い出の分量」は、 結構バランスが取れているのかもしれない。 それでもやっぱり、私はもう少し小さい頃に、 父に可愛がられた思い出も欲しかったな・・。 (2004年08月03日) |